お手入れ・メンテナンス

【要注意】防水スプレーを使ってはいけない素材とは?

防水スプレーを使ってはいけない

防水スプレーは、革靴やバッグ、衣類などを水や汚れから守るのに役立つアイテムですが、実は使ってはいけない素材があるのをご存知でしょうか?

正しい使い方をしないと、かえって素材を傷めてしまうこともあります。

そこで今回は、防水スプレーを使ってはいけない素材や、素材別の正しい選び方と使い方について詳しく解説します。

大切なアイテムを長く美しく使うために、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • エナメル素材や毛皮、ビニール、ゴムなどには使ってはいけない
  • 合成皮革には不要だが、本革の財布には有効
  • 革靴に使うとツヤがなくなる可能性がある
  • フッ素系とシリコン系があり、素材に合ったタイプを選ぶことが重要

防水スプレーを使ってはいけない素材とは?

防水スプレーを使ってはいけない

エナメル素材に防水スプレーは使用NG

防水スプレーを使ってはいけない代表的な素材が、エナメル素材です。

エナメルとは、革の表面を特殊な加工で仕上げた素材のことを指します。ツヤのある美しい表面が特徴ですが、この表面加工に防水スプレーが反応してしまい、変質やツヤ消し、ベタつきの原因となります。

特に光沢のあるエナメル素材には、防水スプレーの使用は避けましょう。一度変質してしまうと、元の状態に戻すのは非常に難しいのです。

エナメル素材は美しい光沢が魅力ですが、防水スプレーとの相性は最悪です。使ってしまうと、せっかくの美しさが台無しになってしまいますからね。

毛皮やビニール、ゴムなどの特殊な素材にも注意

エナメル素材以外にも、防水スプレーを使ってはいけない素材があります。

例えば、毛皮やビニール、ゴム製品などの特殊な素材です。毛皮は繊細な素材のため、防水スプレーの成分によってはダメージを受ける可能性があります。ビニールやゴムも、防水スプレーの溶剤によって素材が劣化してしまうおそれがあるのです。

特殊な素材の製品には、防水スプレーを使用する前に必ず素材の確認をしてください。

防水スプレーをアメダスはポリエステルやナイロンに使える?

アメダスの防水スプレーは、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維にも使用可能です。

ただし、スプレーをかけすぎると生地がゴワつくことがあるので注意が必要です。また、ダウンジャケットなど、羽毛製品への使用は避けましょう。羽毛の繊維の隙間に防水スプレーの成分が入り込み、ダウンの保温性を損なう可能性があるからです。

化学繊維製品に防水スプレーを使用する際は、少量ずつ試して様子を見ながら使うのがおすすめです。

ダウンジャケットは防水スプレーを使わない方がいいんですね。でも、濡れたりしたら困るので何か良い方法はありますか?

ダウンジャケットを濡らさないためには、専用の撥水スプレーを使うのがおすすめです。ダウン用の撥水スプレーは、羽毛の隙間に入り込まずに表面を保護してくれるんです。でも、やはり少量ずつ試しながら使うのが賢明ですね。

合成皮革や革財布には防水スプレーは必要?

合成皮革は、もともと水や汚れに強い素材として開発されています。

そのため、合成皮革製品には防水スプレーを使う必要はありません。むしろ、防水スプレーの成分によっては、合成皮革の表面が変質してしまうこともあるので注意が必要です。一方、本革の財布などには防水スプレーが有効です。

ただし、財布の中身にまでスプレーがかからないよう、中身を取り出してから使用しましょう。また、革の種類によっては防水スプレーが向かないものもあるので、事前の確認が大切です。

革靴に防水スプレーを使うとツヤがなくなる場合も

革靴のお手入れにも防水スプレーは有効ですが、注意点があります。

それは、防水スプレーを使うことでツヤがなくなってしまう場合があることです。特に、デリケートなカーフレザーなどの高級な革靴は、防水スプレーによってツヤを失いやすいので注意が必要です。

革靴に防水スプレーを使う場合は、目立たない部分で試してから使うのがおすすめです。また、定期的なお手入れとして、クリームやワックスを使ってツヤを維持することも大切です。

高級な革靴は、防水スプレーで簡単にツヤを失ってしまうこともあるんです。大切な革靴のお手入れは、防水スプレー頼みにせず、クリームやワックスできちんとケアすることが大事ですよ。

フッ素系とシリコン系、防水スプレーの種類と使い分け

防水スプレーを使ってはいけない

フッ素系とシリコン系の防水スプレーの特徴

防水スプレーには、大きく分けてフッ素系とシリコン系の2種類があります。

フッ素系の防水スプレーは、透湿性と撥水性に優れており、革製品や衣類に適しています。一方、シリコン系の防水スプレーは、強力な撥水効果と耐久性が特徴です。シリコン系は、傘やテント、シューズなどに適しています。

ただし、シリコン系は透湿性が低いため、革製品には不向きです。防水スプレーを選ぶ際は、用途に合わせて適切なタイプを選ぶことが大切です。

革製品にはフッ素系の防水スプレーがおすすめ

革製品に防水スプレーを使う際は、フッ素系がおすすめです。

フッ素系の防水スプレーは、革の繊維の一本一本を包み込むようにコーティングします。これにより、水や汚れを弾く効果が得られます。さらに、フッ素系は透湿性が高いため、革本来の風合いを損なうことなく、防水効果を発揮してくれるのです。一方、シリコン系の防水スプレーは、革の表面を覆ってしまうため、透湿性が失われてしまいます。

革製品を長く美しく使うためには、フッ素系の防水スプレーがおすすめです。

傘やレインコートにはシリコン系がベター

傘やレインコートなどの防水アイテムには、シリコン系の防水スプレーが適しています。

シリコン系は、強力な撥水効果と耐久性が特徴です。一度スプレーをかけておけば、長期間にわたって防水効果が持続します。また、シリコン系は生地の表面を覆うように定着するため、傘やレインコートの素材を選ばずに使用できるのも大きなメリットです。ただし、シリコン系は透湿性が低いため、ムレやすくなることがあります。

使用する際は、換気に注意しましょう。

スニーカーや衣類への防水スプレーの選び方

スニーカーや衣類に防水スプレーを使う場合は、素材に合ったタイプを選ぶことが大切です。

キャンバス地のスニーカーには、フッ素系の防水スプレーがおすすめです。フッ素系は、生地の風合いを損なわずに、水や汚れを弾いてくれます。一方、ゴアテックスなどの機能性素材のウェアには、専用の防水スプレーを使うのがベターです。

また、ダウンジャケットなどの羽毛製品には、防水スプレーを使わないようにしましょう。羽毛の機能を損なう可能性があるからです。

防水スプレーで革が痛むって本当?

「防水スプレーを使うと革が痛む」という話を聞くことがありますが、正しい使い方をすれば問題ありません。防水スプレーで革が痛むのは、主に以下のような誤った使い方が原因です。

  • スプレーの吹きつけ距離が近すぎる
  • 一度に大量にスプレーをかける
  • 革の種類に合わないスプレーを使用する

スプレーは20~30cm程度離して、少量ずつむらなくかけるのが正しい使い方です。また、スムースレザーにはフッ素系、スエードにはスエード用のスプレーを使うなど、革の種類に合ったものを選ぶことも大切です。正しく使えば、防水スプレーは革を守る強い味方になってくれるはずです。

防水スプレーを正しく使うコツ

防水スプレーを正しく使うコツをまとめました。

  • スプレーをかける前に、汚れを落としておく
  • スプレーは20~30cm程度離して、少量ずつむらなくかける
  • 一度にたくさんかけるのではなく、数回に分けてかける
  • かけ過ぎたら、すぐに拭き取る
  • スプレー後は十分に乾燥させる

特に、スプレーをかける前の汚れ落としは重要です。汚れをしっかり落としておかないと、スプレーで汚れを閉じ込めてしまうことになりかねません。また、スプレー後の乾燥も大切です。乾燥が不十分だと、防水効果が発揮されないこともあるので注意しましょう。正しい使い方を心がければ、防水スプレーは長く頼りになるパートナーになってくれます。

防水スプレーに関するよくある質問

Q. 防水スプレーの効果はどのくらい持続しますか?
A. スプレーの種類や使用頻度にもよりますが、1~2ヶ月程度が目安です。効果が弱まってきたら、再度スプレーをかけましょう。

Q. 防水スプレーを使う際の注意点は?
A. 換気の良い場所で使うこと、スプレーを吸い込まないようにすること、火気厳禁であることなどに注意が必要です。また、スプレー後は十分に乾燥させることも大切です。

Q. 防水スプレーが服に付着してしまった場合は?
A. すぐに拭き取るか、水で洗い流しましょう。防水スプレーが残っていると、汚れが付着しやすくなるので注意が必要です。

Q. 革製品のお手入れに、防水スプレーとクリームはどちらが良いですか?
A. 両方使うのがおすすめです。防水スプレーで水や汚れを弾き、クリームで革に潤いを与えることで、革を美しく長持ちさせることができます。

まとめ:防水スプレーの正しい選び方と使い方

防水スプレーを使ってはいけない

防水スプレーは、正しく選んで正しく使うことが大切です。

革製品にはフッ素系、傘やレインコートにはシリコン系がおすすめです。

また、スエードなどの起毛革にはスエード用の防水スプレーを選びましょう。

まとめ

  • エナメル素材には防水スプレーを使用してはいけない
  • 毛皮やビニール、ゴムなどの特殊な素材にも防水スプレーは不向きである
  • アメダスの防水スプレーはポリエステルやナイロンに使えるが、スプレーのかけすぎに注意が必要
  • 合成皮革には防水スプレーは必要ないが、本革の財布には有効である
  • 革靴に防水スプレーを使うとツヤがなくなる場合がある
  • 防水スプレーにはフッ素系とシリコン系の2種類があり、用途に合わせて選ぶことが大切
  • 革製品にはフッ素系の防水スプレーがおすすめである
  • 傘やレインコートにはシリコン系の防水スプレーが適している
  • スニーカーや衣類への防水スプレーは、素材に合ったタイプを選ぶ必要がある
  • 防水スプレーで革が痛むのは、主に誤った使い方が原因である
  • 防水スプレーを正しく使うには、汚れを落としてから少量ずつむらなくかけ、十分に乾燥させることが大切

防水スプレーは、正しく使えば革や衣類を水や汚れから守ってくれる頼もしいアイテムです。

ぜひ、上手に活用して大切なアイテムを長く美しく使い続けましょう。

-お手入れ・メンテナンス