憧れのエルメス「バーキン」。いつかは手にしたい、すでに愛用している、どちらの方にとっても、バーキンをいかに美しく保つかは永遠のテーマではないでしょうか。しかし、高価なバーキンだからこそ、間違った保存方法で劣化させてしまうのは絶対に避けたいですよね。
この記事では、大切なバーキンを長持ちさせるための、正しい保存方法を徹底解説します。プロの知識と具体的なテクニックで、あなたのバーキンを劣化から守り、いつまでも最高の状態に保つお手伝いをします。
- 温度・湿度管理: 直射日光を避け、温度15~20℃、湿度40~60%の環境で保管
- 通気性確保: 通気性の良い不織布製の保存袋に入れ、密閉空間(箱など)は避ける
- 型崩れ対策: バッグピローやクッションなどの詰め物で、形をキープ
- 定期ケア: 使用後は乾拭き、定期的なプロのメンテナンスで美しさを維持
バーキンを美しく保つ最適保存方法

バーキン保管場所は?理想の環境
バーキンを長く美しく保つためには、保管場所が非常に重要です。バーキンの保存方法を考える上で、適切な環境を整えることが最初のステップとなります。理想的な環境は、温度変化が少なく、湿度が低く、直射日光が当たらない場所です。具体的には、温度は15~20℃、湿度は40~60%が目安となります。
バーキンを守るためには、まず環境作りから!温度と湿度を意識すると、長持ちしますよ。
なぜこれらの条件が重要なのでしょうか。それは、高温多湿な環境がカビや型崩れの原因となり、直射日光が色あせや素材の劣化を招くからです。例えば、窓際や暖房器具の近くは温度変化が激しく、直射日光も当たりやすいため、避けるべきでしょう。
具体的な保管場所として、クローゼットや押し入れの中がおすすめです。ただし、これらの場所も湿気がこもりやすいというデメリットがあります。そのため、定期的な換気や除湿剤の使用が不可欠です。除湿剤を選ぶ際は、無香料のものを選び、バッグに直接触れないように設置しましょう。香料や乾燥剤の成分が、バッグのデリケートな素材に悪影響を与える可能性があるからです。例えば、「水とりぞうさん」のような置き型タイプや、「ドライペット」のようなシートタイプが使いやすいでしょう。
さらに、通気性を確保するために、バッグ同士の間隔を十分に空けて保管することも大切です。目安としては、バッグとバッグの間に拳一つ分のスペースを空けるのが理想的です。


バーキン保存袋は通気性素材を選ぶ
バーキン購入時に付属する保存袋(布袋)は、必ずしも長期保管に適しているとは限りません。特に、厚手の布袋やビニール袋は通気性が悪く、湿気がこもりやすいため、カビの原因になることがあります。
バーキンの保存方法として最適なのは、通気性の良い不織布製の保存袋です。
通気性の悪い袋に入れると、せっかくのバーキンが台無しに!不織布製の保存袋がベストです。
不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたシート状の素材で、空気を通しやすく、湿気を逃がす効果があります。100円ショップやホームセンター、Amazonなどの通販サイトで手軽に購入できます。例えば、「アストロ」や「オリエント」などのメーカーから、様々なサイズの不織布袋が販売されています。
エルメス純正の保存袋を使用したい場合は、定期的に袋から出して風通しの良い場所で陰干しし、湿気を取り除くようにしましょう。目安としては、月に1回、数時間程度陰干しするのが理想的です。
また、不織布製の保存袋を選ぶ際は、バッグのサイズに合ったものを選ぶことが大切です。大きすぎると中でバッグが動いてしまい、小さすぎるとバッグを圧迫してしまいます。

バーキン収納棚は湿気と直射日光NG
バーキンを収納棚に保管する場合、湿気と直射日光は最大の敵です。棚の素材によっては、湿気を吸収しやすく、カビの原因となることがあります。
バーキンの保存方法として、収納棚を選ぶ際は、木製よりもスチール製やプラスチック製がおすすめです。これらの素材は湿気を吸収しにくく、カビの発生を抑えることができます。また、棚板にすのこを敷くと、さらに通気性が良くなります。
湿気が気になるのですが、収納棚に何か工夫はできますか?
すのこを敷くことで通気性がアップしますよ!さらに小型除湿器を置けば、より安心です。
直射日光が当たる場所に棚を設置するのは絶対に避けましょう。どうしても避けられない場合は、UVカット効果のあるカーテンやブラインドを取り付けたり、バーキンの上に布をかけたりして、光を遮断する工夫が必要です。
さらに、収納棚の中にも除湿剤を設置することをおすすめします。除湿剤は、棚の隅や奥など、湿気が溜まりやすい場所に置くと効果的です。

バーキン型崩れ防止クッション活用術
バーキンは柔らかい革素材を使用しているため、適切なケアをしないと型崩れしやすいバッグです。特に、トゴやトリヨンクレマンスといった素材は、クタッとした質感が魅力である一方、型崩れには注意が必要です。
型崩れを防ぐためには、バッグの中に詰め物(あんこ)をするのが最も効果的なバーキンの保存方法です。詰め物には、専用のバッグピローやクッション、不織布、柔らかい布などを使用します。
新聞紙やタオルは、インク移りや湿気の問題があるため、避けるべきです。専用のバッグピローは、バーキンの形に合わせて作られているため、より効果的に型崩れを防ぐことができます。Amazonや楽天、専門店(例えば「よちか」など)で、バーキン25、バーキン30など、サイズに合ったものが2,000円~10,000円程度で販売されています。
詰め物をする際は、バッグ全体に均等に力がかかるように、隙間なく詰めるのがポイントです。特に、ハンドル部分や底面は型崩れしやすいので、重点的に詰め物をしましょう。また、詰め物の素材が湿気を吸収しすぎないように、定期的に交換することも大切です。

バーキンに炭八で出来る湿度対策
日本の高温多湿な気候は、バーキンの大敵であるカビの発生を促します。特に梅雨時期や夏場は、湿気対策が欠かせません。
そこでおすすめなのが、調湿効果のある「炭八」です。炭八は、出雲カーボン株式会社が製造する調湿木炭で、湿気を吸ったり吐いたりすることで、湿度を快適な状態(40%~60%)に保つ効果があります。
炭八をバーキンの近くに置くだけで、カビの発生を抑え、革の劣化を防ぐことができます。炭八は、様々なサイズがあり、クローゼット用、押入れ用、タンス用など、用途に合わせて選ぶことができます。価格は、数百円~数千円程度です。例えば、クローゼット用であれば、1畳あたり1~2個が目安です。
炭八は、天日干しすることで繰り返し使用できるため、経済的で環境にも優しいアイテムです。半永久的に使えるため、一度購入すれば長く使えるのも魅力です。

型崩れや劣化を防ぐ!バーキン保存方法と注意点

バーキンのしまい方基本手順
バーキンを長持ちさせるためには、日々のちょっとしたお手入れと、正しいしまい方(バーキンの保存方法)が重要です。
- 使用後のお手入れ: 柔らかい布(例えば、マイクロファイバークロスなど)でバッグ全体を優しく乾拭きし、汚れやほこりを取り除きます。特に、持ち手部分は汗や皮脂が付着しやすいので、念入りに拭きましょう。汚れがひどい場合は、皮革専用のクリーナーを少量布につけて拭き取り、その後、乾拭きします。ただし、クリーナーの使用は、必ず目立たない場所で試してからにしましょう。
- 詰め物をする: 型崩れを防ぐために、バッグの中に詰め物をします。詰め物の量は、バッグが軽く膨らむ程度が目安です。
- 保存袋に入れる: 通気性の良い不織布製の保存袋に入れます。保存袋に入れる前に、金具同士が擦れないように、付属のフェルトで保護するのもおすすめです。
- 保管場所: 直射日光の当たらない、風通しの良い場所に保管します。
この手順を習慣化することで、バーキンの美しさを長く保つことができます。
バーキン型崩れ直し方プロのケア
もし、バーキンが型崩れしてしまった場合は、自己流で直そうとせず、エルメス直営店や皮革製品専門の修理店に相談しましょう。
エルメスでは、専門の職人が、素材や状態に合わせた適切な方法で修理・修復を行ってくれます。「リペアサービス」と呼ばれ、専門の職人が対応します。修理費用は、状態や修理内容によって異なりますが、部分的な補修であれば数万円程度、全体的な修理の場合は数十万円かかることもあります。
専門の修理店では、エルメスよりも安価で修理できる場合がありますが、技術力や使用する素材によっては、仕上がりに差が出る可能性があります。修理店を選ぶ際は、実績や評判をよく確認し、エルメス製品の修理経験が豊富な店舗を選びましょう。
ブランドバッグ保管方法、箱はNG?
エルメスのオレンジボックスは、高級感があり、保管にも適しているように思えますが、実は長期保管には向いていません。
その理由は、箱の中は通気性が悪く、湿気がこもりやすいため、カビや劣化の原因となるからです。また、箱に入れたまま長期間保管すると、型崩れの原因にもなります。特に、日本の高温多湿な環境では、この傾向が顕著です。
バーキンの保存方法としては、箱から出して、通気性の良い場所に保管するのが正解です。ただし、箱は、売却する際に査定額に影響する可能性があるため、捨てずに保管しておくことをおすすめします。箱を保管する際は、潰れないように、中に詰め物をしておくと良いでしょう。
バーキン型崩れ、かっこいいは本当?
バーキンは、使い込むほどに革が馴染み、クタッとした風合いになることがあります。この「こなれ感」を「かっこいい」と感じる人もいます。確かに、ヴィンテージのバーキンには、独特の風格があります。
しかし、型崩れが進行しすぎると、だらしない印象を与えたり、バッグの機能性を損なったりする可能性があります。例えば、ハンドルが変形したり、底が沈んでしまったりすると、使い勝手が悪くなります。
バーキンの「こなれ感」を楽しむためには、適切なメンテナンスと保管が不可欠です。型崩れを完全に防ぐことはできませんが、日々のケアと正しいバーキンの保存方法によって、進行を遅らせ、美しい状態を長く保つことができます。
ピコタン保管方法、バーキンとの違い
ピコタンは、バーキンに比べてカジュアルなデザインで、日常使いしやすいバッグです。しかし、ピコタンもバーキンと同様に、デリケートな革素材を使用しているため、保管には注意が必要です。
ピコタンの保管方法は、基本的にバーキンと同じです。
- 柔らかい布で汚れを拭き取る
- 詰め物をして型崩れを防ぐ
- 通気性の良い保存袋に入れる
- 直射日光の当たらない、風通しの良い場所に保管する
ピコタンは、開口部が大きく開いているため、バーキンよりも型崩れしやすい傾向があります。特に、荷物を入れすぎると、形が崩れやすくなるため、注意が必要です。また、ピコタンはハンドルが細いため、重い荷物を入れるとハンドルが伸びてしまうことがあります。
ピコタンを保管する際は、詰め物を多めに入れる、ハンドルを立てて保管するなどの工夫をすると、より長く美しい状態を保つことができます。
バーキン日常使いする際の注意点

バーキンを日常使いする際は、以下の点に注意することで、より長く美しく使用することができます。
- 雨の日の使用は避ける: 雨に濡れると、シミや色落ちの原因になります。もし濡れてしまった場合は、すぐに柔らかい布で水分を拭き取り、風通しの良い場所で陰干ししましょう。防水スプレーを使用するのも有効ですが、必ずエルメス製品に使用できるものを選び、目立たない場所で試してから使用しましょう。
- 直射日光に長時間当てない: 直射日光は、色あせや素材の劣化を招きます。特に、夏場の車内など、高温になる場所に放置するのは絶対に避けましょう。
- 持ち手部分の汚れを防ぐ: 持ち手部分は、汗や皮脂で汚れやすい部分です。ツイリーやハンドルカバーなどを巻いて、汚れを防ぎましょう。ツイリーは、エルメスから様々なデザインのものが販売されており、ファッションのアクセントとしても楽しめます。
- 定期的なメンテナンス: 定期的にエルメス直営店や皮革製品専門の修理店でメンテナンスを受けることで、長く美しく使用することができます。メンテナンスでは、クリーニングや保湿、補色などを行ってくれます。
H3Q&Aバーキン保管FAQ
- バーキンの30分ルールとは?
バーキンの30分ルールとは、エルメス直営店でバーキンを購入する際に、顧客がバッグを手に取って検討できる時間が30分以内と制限されているという噂です。しかし、これは公式なルールではなく、店舗やスタッフ、顧客の状況によって対応が異なる場合があります。実際には、30分以上かけてじっくりと選ぶことができる場合もあります。
- バーキンが買える人の年収は?
バーキンは、数百万円~数千万円と非常に高価なバッグです。そのため、購入できる人の年収は、一般的に高いと考えられています。しかし、年収だけでなく、資産やライフスタイルなども関係するため、一概に「年収〇〇〇万円以上」とは言えません。例えば、年収が1000万円以上であっても、住宅ローンや教育費などの支出が多い場合は、バーキンの購入は難しいかもしれません。逆に、年収が500万円程度であっても、親からの援助があったり、他の支出を抑えたりすることで、バーキンを購入できる場合もあります。
まとめ:バーキンを長く愛用するために

バーキンは、単なるファッションアイテムではなく、一生ものの資産とも言えるでしょう。適切なケアを施し、大切に使い続けることで、その価値は何十年、何世代にもわたって受け継がれていくはずです。
そして、バーキンとの思い出を重ねながら、あなた自身のライフスタイルも豊かに彩られていくことでしょう。ぜひ、この記事を参考に、バーキンとの素晴らしい日々を過ごしてください。
まとめ
- 理想的な保管場所は、温度15~20℃、湿度40~60%の環境
- 直射日光、高温多湿は避け、クローゼットや押し入れを活用する
- 保管時は、通気性の良い不織布製の保存袋に入れる
- エルメス純正の保存袋を使う場合は、定期的な陰干しが必要
- 型崩れ防止には、専用のバッグピローやクッションが効果的
- 新聞紙やタオルの詰め物は、インク移りや湿気の問題があるので避ける
- 日本の気候には、調湿効果のある「炭八」がおすすめ
- 使用後は柔らかい布で乾拭きし、汚れや水分を取り除く
- 型崩れしてしまった場合は、自己流で直さずプロに相談する
- エルメスのオレンジボックスは、長期保管には向かない
- 持ち手部分は、ツイリーやハンドルカバーで保護すると汚れにくい
- 定期的なメンテナンスで、バーキンの寿命を延ばせる