バッグの持ち手が折れてしまう「芯折れ」。実はこれ、単なる型崩れではなく、持ち手が断裂する一歩手前の危険なサインだということをご存知でしょうか?
「まだ使えるから」と放置するのは禁物です。この記事では、これ以上ダメージを広げないための「応急処置の限界」と、確実に直すための「プロへの依頼タイミング」を徹底解説。大切なバッグをダメにしてしまう前に、正しい対処法を確認しておきましょう。
【忙しい方へ:要点まとめ】
芯折れは「プロによる修理」が唯一の根本解決策です
| 修理方法 | 耐久性 | 費用目安 | おすすめのケース |
|---|---|---|---|
| 芯交換(プロ) | ◎ 高い | 6,000円〜 | 大切なブランドバッグ、長く使い続けたい場合 |
| 補強テープ(DIY) | △ 低い | 100円〜 | 買い替えまでの繋ぎ、見た目を気にしない場合 |
※DIYでの芯修理は難易度が高く、失敗すると修理不可になるリスクがあるため推奨されません。
バッグ持ち手の芯折れとは?原因と放置する危険なリスク

この記事で分かること
- 持ち手の芯が折れてしまう原因と、放置するリスク
- 100均グッズを使ったDIY補修ができる範囲と限界
- プロに芯交換を依頼した場合の具体的な工程と費用相場
- 修理に出すべきか、買い替えるべきかの判断チャート
お気に入りのバッグを使おうとしたとき、持ち手がカクンと折れ曲がっていることに気づくと、本当にショックですよね。「私の使い方が悪かったのかな…」と落ち込んでしまう前に、まずはなぜこのような状態になってしまうのか、その原因とリスクを一緒に見ていきましょう。
なぜ芯が折れる?過度な荷重や経年劣化のメカニズム
持ち手の内部には、美しいアーチ形状を保つための「芯材」が入っています。この芯材が悲鳴を上げて折れてしまう主な原因は、日々の使用による負荷の蓄積です。
特に、お仕事で書類やノートPC、水筒などを入れて持ち歩くことが多い方はドキッとしませんか?働く女性の荷物はどうしても重くなりがち。持ち手の一点に過度な荷重がかかり続けることで、内部の芯(紙芯や革芯、樹脂など)が耐え切れずに破断してしまうのです。また、長期間の使用による経年劣化も大きな要因です。芯材自体が乾燥して柔軟性を失うと、少しの衝撃でもポキッと折れやすくなってしまいます。
- 過積載: バッグの許容量を超える重さの荷物を入れる
- 一点集中: フックに吊り下げて保管し、持ち手の一部に負荷をかける
- 経年劣化: 湿気や乾燥により、内部の芯材が弱くなる
似た症状との違い!ひび割れや表皮剥がれとの見分け方
「なんだか持ち手が傷んできたみたい」と感じても、それが内部の「芯折れ」なのか、表面だけのトラブルなのか、見極めが肝心です。芯折れは骨組みの破損ですが、表面のひび割れや剥がれは、主にお肌の乾燥と同じような素材の劣化が原因だからです。
握った時に中で何かが割れているような「ゴリッ」とした感触があったり、持ち手が不自然な角度で折れ曲がって戻らなかったりする場合は、「芯折れ」の可能性が高いでしょう。一方で、表面がボロボロしているだけなら、ケアのアプローチも変わってきます。詳しいバッグ持ち手のひび割れ原因とメカニズムについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
| 症状 | 特徴 | 主な原因 |
|---|---|---|
| 芯折れ | 持ち手が変形する、内部で断裂音や感触がある | 荷重過多、芯材の疲労 |
| ひび割れ | 表面に亀裂が入る、ざらつく | 乾燥、素材の経年劣化 |
| 剥がれ | 表面のコーティングがめくれる | 加水分解(合皮の場合) |
芯折れは自分で修理できる?100均テープや補強の限界

「修理に出すと高いし、期間もかかる…。できれば自分でどうにかしたい」というのが本音ですよね。最近は100円ショップでも便利な補修グッズが手に入りますが、芯折れに関しては少し注意が必要です。
100均の補修テープやハンドルカバーで芯は直せない理由
残念ながら、正直にお伝えすると、100均の補修テープやハンドルカバーでは、折れてしまった芯を元通りに直すことはできません。これらはあくまで「表面を覆う」ためのアイテムであり、内部の構造的な破損を修復する力はないからです。
折れた骨を包帯だけで治せないのと同じで、芯が折れている状態で上からテープを巻いても、荷物の重さがかかればまた同じ場所で折れ曲がってしまいます。それどころか、変な癖がついてしまったり、テープの粘着剤が溶け出してバッグを汚してしまったりするリスクもあるため、根本的な解決にはならないことを心に留めておいていただければと思います。
応急処置として切れそうな持ち手を補強する具体的な方法
それでも「明日どうしても使いたい!」という緊急時もあるでしょう。その場合は、あくまで応急処置として、折れた部分にかかる負担を減らす工夫で乗り切るのも一つの手です。
最も手軽なのは「ハンドルカバー」の装着です。折れた部分を硬めのカバーで挟み込むことで、副木(添え木)のような役割を果たし、グラつきを多少抑えることができます。また、スカーフを持ち手全体にきつく巻き付ける方法も、一時的な補強になります。ただし、これらは強度が完全に戻るわけではないため、くれぐれも重い荷物は入れないようにしてくださいね。
- ハンドルカバー: 市販の硬めのレザーカバーを装着する
- スカーフ巻き: 持ち手全体にスカーフを巻き付け、圧迫して固定する
- 芯の代用: (難易度高)バッグの構造によっては、竹串などを添えてテーピングする(あくまで一時しのぎ)
表面の剥がれやベタつきならDIYリメイクも検討できる
もし、お悩みの症状が「芯折れ」ではなく、表面の剥がれやベタつきだけであれば、DIYでの修復にチャレンジしてみる価値はあります。鞄の持ち手が剥がれた時に自分で修理する方法などを参考に、補修クリームやリメイクシートを活用してみるのも良いでしょう。
ただし、これも芯が生きていることが前提です。ベースとなる持ち手自体がしっかりしていれば、表面をきれいに整えるだけで、まだ十分に活躍してくれる可能性があります。
確実な解決策はプロの芯交換!具体的な修理内容と費用目安

大切なバッグをこれからも長く、愛着を持って使い続けたいなら、やはりプロの職人さんに頼るのが一番の近道で安心です。では、実際にはどのような作業が行われるのでしょうか。
持ち手の芯修理とは?内部材を入れ替える芯交換の工程
プロが行う「芯交換」は、単なる接着ではありません。一度持ち手のステッチ(縫い目)を丁寧にほどき、中で折れてしまった古い芯材を取り出します。そして、新しい丈夫な芯材(ロープや革芯など)に入れ替え、再び元の針穴を辿って縫い直すという、私たちが想像する以上に繊細で、根気のいる作業なんです。
この工程を経ることで、持ち手の強度は新品同様に復活します。見た目も、テープで巻いたような違和感はなく、自然な仕上がりになります。特に、持ち手の形状が特殊な場合や、革の風合いをそのまま残したい場合には、この「芯交換」がベストな選択肢と言えるでしょう。
丸手や平手で違う?修理料金の相場と依頼時の注意点
気になる修理費用ですが、持ち手の形状や構造によって少し差が出ます。一般的な目安を知っておくと、見積もりを取る際にも心の準備ができますよね。
筒状の「丸手」は作業工程が多く複雑なため、平らな「平手」に比べて料金がやや高くなる傾向があります。また、ミシンが使えない構造の場合は「手縫い」となり、その分工賃が加算されることもあります。依頼する際は、必ず事前に見積もりを取り、追加料金が発生しないか確認しておきましょう。
| 持ち手の種類 | 修理内容 | 費用目安(1本あたり) |
|---|---|---|
| 丸手 | 芯交換・再縫製 | 6,000円〜10,000円 |
| 平手 | 芯交換・再縫製 | 5,000円〜8,000円 |
| 作り直し | 全交換(革作成含む) | 12,000円〜20,000円 |
ブランドバッグなら正規店と修理専門店どちらに出すべき?
ハイブランドのバッグの場合、どこに修理を出すかは本当に悩みどころですよね。「正規店(ブティック)」と「バッグ修理専門店」、それぞれに一長一短があります。
正規店は純正パーツを使って修理してくれるため、ブランドの価値を損ないませんが、費用が高額で納期も数ヶ月かかることがあります。一方、修理専門店は純正パーツではありませんが、似た素材で安く・早く仕上げてくれるのが魅力です。鞄の持ち手修理での業者選びのコツも参考に、ご自身の優先順位(コスト、時間、ブランド価値)に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
修理か買い替えか?バッグの状態別おすすめ対処法チャート

「直すべきか、いっそ新しいバッグを買うべきか…」と心が揺れている方も多いはずです。そこで、判断の目安となるチャートを用意しました。バッグの状態と、ご自身の気持ちに合わせて考えてみましょう。
芯が露出・変形しているなら迷わずプロへ相談しよう
持ち手の芯が完全に折れて外に飛び出していたり、変形がひどくて持つのが辛かったりする場合は、迷わずプロに相談することをおすすめします。この状態はバッグ本体の付け根にも大きな負担をかけており、最悪の場合、使用中に持ち手がちぎれて落下事故につながる恐れがあります。
特に、思い入れのあるバッグや、購入価格が高かったバッグであれば、修理をして使い続ける価値は十分にあります。早めに修理すれば、費用も最小限で済みますし、何よりそのバッグとの思い出を守ることにも繋がりますよ。
表面のダメージだけならカバーで隠して延命も一つの手
芯はしっかりしているけれど、表面が少し擦れてきたり、色が褪せてきたりした程度であれば、すぐに修理に出さなくても大丈夫かもしれません。
おしゃれなハンドルカバーやスカーフを巻いて、ダメージ部分を隠しながら使い続けるのも賢い方法です。これを機に、バッグの雰囲気を変えて楽しむのも良いですね。「もう少し頑張ってね」と労わりながら使い、完全に壊れたタイミングで買い替えや本格的な修理を検討するというステップを踏むのも、経済的な選択と言えます。
バッグ持ち手の芯折れトラブルに関するよくある質問まとめ
最後に、持ち手の芯折れについてよく寄せられる質問をまとめました。間違った自己判断でバッグを傷めてしまわないよう、ここだけは押さえておいてくださいね。
接着剤で折れた芯をくっつけるのはNGな理由とは
絶対にNGです。 「とりあえずくっつけちゃえ!」と瞬間接着剤などで折れた芯を無理やり直そうとするのは禁物です。接着剤がカチカチに硬化し、その周辺の革まで硬くしてしまいます。すると、柔軟性が失われて新たなひび割れの原因になるだけでなく、プロに修理を依頼した際に「針が通らない」「分解できない」という理由で断られてしまうリスクがあります。
芯折れを放置して使い続けるとどうなってしまうのか
芯が折れた状態で使い続けると、荷重のバランスが崩れ、持ち手の付け根(根革)やバッグ本体の生地に無理な力がかかります。結果として、持ち手が根元から引きちぎれてしまったり、本体が型崩れしてしまったりと、ダメージが拡大します。初期段階なら数千円で直せたものが、放置したことで数万円の修理が必要になるケースも珍しくありません。
大切なバッグを長く愛用するために芯折れは早めの対処を
バッグの持ち手は、私たちが直接触れ、荷物の重さを支えてくれる一番の働き者です。だからこそ、芯折れのようなSOSサインを見逃さず、適切なケアをしてあげることが大切です。自己流の修理で悪化させてしまう前に、ぜひ一度プロの診断を受けてみてください。早めの対処が、大切なバッグとの時間をより長く、心地よいものにしてくれるはずです。
「修理費用が思ったより高いかも…」と不安な方は、まずはLINEやメールで無料見積もりを行っている修理店に写真を送ってみるのがおすすめです。正確な金額を知ることで、修理か買い替えか、納得のいく判断ができるようになりますよ。あなたの大切なバッグが、また元気に活躍できる日が来ることを心から願っています。